シリコンバレー流ソフト開発

安藤さんが紹介してくれたのだが,梅田望夫氏のblogにLG3Dの誕生に関して,なかなか興味深いコメントが書かれていた.


Looking Glassに見るシリコンバレー流ソフト開発の醍醐味
http://blog.japan.cnet.com/umeda/archives/001843.html


確かに,LG3Dは,ふと思いついたアイデアがいきなり取り上げられたという点で興味深い.さて,日本でこのようなことが可能なのか…というと,やはりなかなか難しいのではないか.
その一番大きな理由は,日本企業は異端なものを好まないことかもしれない.


たとえば,Googleでは,勤務時間のある一定の割合を,業務と違うことに使うことが認められている.これは,そのようなところからこそ,新しいものが出てくることが知られているからである.このような発想は,なかなか日本企業では出てこない.


以前ここに,蟻の社会でも働かない蟻を排除すると全体の効率が落ちると書いた.私の会社でも,一時期OSIを推進し,今のインターネット(TCP/IP)技術に関係する者が弾圧されていたことがあり,当然インターネットが急速に普及した時に問題になったが,そのような状況下でも続けた気骨ある人たちによって救われた(ただし,その後出世したのは,その時に態度を180度変えた自己主張がないコウモリ一派だけというのも面白い).つまり,人間社会も同様で,異端者はある程度存在しなければならないし,それが新しいものを生み出したり,危機を救うのだろう.


異端なものを排斥するのではなく,逆に受け入れる度量がなければ,シリコンバレーのように新しいものは生みだすのは難しいのではないだろうか?