研究におけるセンスと常識

自分の研究分野で,どのようなことが当たり前であるのか,またどういう方法に進めるのがよいのか,そういうことがわからないということは,こんなにも恐ろしいとは思わなかった.

今までは,そういう手合いとは決して近づかないようにしていたのだが,上からの反強制的な命令があり,仕方なく自分の目で真偽を確かめてみようと思ったのだが,想像を超えていた.

結局,これは,上からの命令を聞くふりをして少々手を加えることでごまかしてきたツケなのだろう.
しかし,自分で直接手を汚した体験があれば,ここまでひどくなることはないだろう.しかし,そういう体験が無い(避ける)代わりに,それを自分の都合の良い想像で埋めていくことで,無惨なものができあがったのだろう.

さらに,その勘違いや間違いを指摘すると,周囲から反体制主義者として扱われて非難されてしまうのだから,とても悲しい.本当は,その上司が,早期に方向性を修正するべきなのだろうが,その能力がないのだ(…だから,私にお鉢が回ってくるのだが,そもそもそういう能力がない奴は出世させるべきじゃないと思う).ダメなものを正直にダメと言えないぬるま湯の環境で,得られるものがあるのだろうか?