レガシーエンコーディングの問題
id:hyoshiokさんのところで,次のように,OSS関係ソフトウェアにおけるレガシーエンコーディングの問題を解決しようという試みに関する記事が投稿されている.
http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok/20060316
これはオープンソースソフトウェア活用基盤整備事業として採択され,今後メーリングリストなどを通じて話し合うようである.
…が,これって事前にこの分野の専門家にちゃんと打診した上で提案したのかなあと,少し不安に思っている.
これらの問題については,たとえば以前にも情報交換記述言語調査研究委員会において,MicrosoftやApple Computerなどのベンダや,W3C,Unicode Consortium,国内のJIS漢字コードの委員会などの関係者を集めて議論したことがあるが,結局は次のような結論になってしまった,
http://www.y-adagio.com/public/jttc/chrcode_map/chrcode_map.htm
というのは,現時点の問題を解決しようとして,新しいマッピングを提案したとしても,結局は完全に解消することはできず,以前よりも悪い状況になってしまう可能性が高いことが指摘されたからである.ベンダの方も,JIS X 0213対応を考えると将来的にUTF-8化で問題を単純にしていきたいという意向であり,IANAのcharset登録もそうであった.そこで,できる限り穏和な解決方法を考えていかなければならないのだが,そのような過去の議論が反映されていないのでは?と不安に思っている.
少なくとも,アナウンスを投稿した時点でセッションが満員御礼というのは,ちょっとまずいかも(私は登録していたが).また,OSSに限らず,事前国際化や文字コード関係者に広く参加を要請した方がよかったのではないか?
このような複雑な問題をメーリングリストだけでやるのは難しいので,これから定員を増やすとか,各専門家に直接アナウンスするとか,また別途話を直接聞く機会を設けるとかした方がよくないですかね?>id:hyoshiokさん